ソフトバンク 好調な業績発表翌日に株価の下落 [気になること]
9日の大引け後に発表した2011年3月期の連結純利益は前の期比96%増の1897億円と過去最高だった。12年3月期の業績予想は公表しなかったが「増収増益を確保する」(孫正義社長)という。ただ、市場では「前期ほどの成長は期待できない」との見方があり、好材料出尽くしによる売りが先行している。
昨日9日に発表した2011年3月期の連結純利益は、前の期比96%増の1897億円と過去最高だった。さらには売上高は前期比8.7%増の3兆46億円と初めて3兆円を超えた。
しかしNTTドコモやKDDIが発表している2012年3月期の業績予想は公表しなかった。
公表しなかった理由はソフトバンクは元々予想を公表する企業ではなかった。その理由を「為替や株式相場の予想が難しいため」などと説明していた。
しかし理由はそれだけではないという。
今期から2年間過去最高となる計1兆円程度の設備投資を実施する。
今回の震災で負のイメージがついたソフトバンク。信頼を回復するためには都会の整備だけではなく、地方もしっかりと整備をしていく必要があるのだろう。
iPhoneなどの販売数と設備の数が釣り合っていないのが現状だ。利用者の不満は大きいものがある。
基地局を増やしたといっても、全国的に見るとまだまだ快適に利用するまでには追いついていないのだ。
またNTTドコモ、KDDIともスマートフォンにシフトチェンジしており、正直iPhoneやiPadしか弾がないソフトバンクは販促費用で競争する必要がある。
事実iPhoneやiPadのパケット通信の定額料は、ライバル2社よりも1,000円ほど安い。
Androidの進化は目覚ましいものがあり、ここ1,2年でだいぶ市場に浸透した。
フィーチャーフォンの機能を盛り込んだAndroidスマートフォンが当然になってくる今、iPhoneだけで競争することは難しくなるだろう。
この通信事業とは別に、ソフトバンクとして中国企業への投資を進めていることや、孫社長が「自然エネルギー財団」を設立することも絡むだろう。
iPhoneの販売も引き続き好調なソフトバンク。3G回線が使えるiPadも独占的に販売。ソフトバンクの勢いはまだまだ続くと思われる。
しかし市場では「前期ほどの成長は期待できない」との見方があり、好材料出尽くしによる売りが先行しているとのことだ。
興味深い。
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